不公平と感じることも?
看護師の異動事情部署異動を決めているのは?
看護師の部署異動を決めているのは、一般的には総看護師長や院長、理事長や看護師長です。施設によって異なりますが、ほとんどの施設では看護師長の意見が大きく反映され部署異動が決められています。そして、総看護師長が決定権を持ち、院長や理事長はほとんど決まった報告を受けるだけになっています。これは、看護師個人の知識や技術を一番よく見て把握しているのが、看護師長だからです。
しかし、ほとんどの看護師長は人事のことを聞くと「私は知りません」と答えることが多いです。これは、部署異動に納得しない看護師からのクレームや理由などを聞かれても、もめることがないように予防線を張っているのです。確かに、看護師やスタッフの意見をすべて取り上げ、みんなが満足する部署異動はありえないので、仕方がないかもしれません。病院によっては、きちんと決めごとを作り、同じ病棟に長く在籍する看護師がいないように、部署異動を決定しているところもあります。
部署異動は平等?
病院の決めごとにそって部署異動している場合は、看護師の部署異動も平等になりだれもが納得し問題にはなりません。しかし、このようにきちんと決めごとがある病院は少ないです。ほとんどの看護師は、部署異動に何らかの不満を持っている場合が多いです。看護師はだいたい2〜5年ごとに部署異動になり3月頃に発表されます。
また、急な退職があるといきなり部署異動になる場合があります。突然部署異動が告げられた場合は、なぜ自分が異動になるのか不満に思うことがあります。特に10年以上も同じ病棟で働き続けている看護師がいる場合は、数年で部署異動する人よりも先に移動するべきだとだれもが思います。また、いつも外来しか異動しない人や人手不足の部署ばかりに異動されるなど、看護師の部署異動には不公平と感じることが多いのです。
不公平になる原因
第三者からみても、明らかに不公平だと思われる部署異動は、看護師にとっては平等とは言えません。看護師の部署異動には看護師長の意見が反映されるため、看護師長の気に入らない看護師は、すぐに他の部署へ異動させている場合もあります。反対に気に入った看護師は、自分の傍で働いてほしいため何年も部署替えをさせず働かせている場合があります。このように部署異動には、看護師長の人間性が大きく反映し不公平になってしまうのです。しかし、人によってはいくら不公平と思われる部署異動でも、嫌いな上司のそばで何年も働くよりも、理不尽な部署異動の方が安堵する人もいます。